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2008年7月

2008年7月31日 (木)

聖なる恋

聖なる恋
聖なる恋
時を刻む。
天神山と呼ばれるようになってから、
そして
この山だけの時を刻む。
時計草。

この山は、古くは菅原道真が立ち寄った所とされ、社が建立された。
詳しくはわからない。
僕が産まれた当時でも、記憶する限りでは、山の周りに家は一軒も無い。
遠く人里離れたところにポツンと一つ祭られた社。
そして、人里近くの神社へ遷移。
その跡地へ祖父が居(松風庵)を構えた。

恋しさに
登り来つれど
宮はなく
ただ聞くものは
松風の音

祖父が道真公(天神)を偲んで作った短歌は多い。
また道真公を偲んでか庭に紅白の梅が植てある。
飛梅。
一夜にして恋しい主の元へ飛んだという。
激しいまでの想い。

時を刻む。
平安の昔から。
この山だけの時を刻む。
時計草に秘められた、
激しいまでの想い。


時計草の花言葉:神聖な恋・聖なる愛・恋の激しい苦しみ

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2008年7月27日 (日)

蝉時雨

蝉時雨
蝉時雨
盛夏。
松風庵。
蝉時雨。
木槿(ムクゲ)が咲く。
季語的には秋の花。
木にはたくさんの花が咲いているが、全て一日で散ってしまう。
でも、次から次へと花を咲かせ続ける木槿に、命の力強さを感じる。
そして、
花の季節が過ぎ、寒い季節を迎える頃には、全ての葉を落とす。
その姿に潔ささえ感じる。
また、
美しく、はかない花の印象には似合わず、枝を切って土に植えると、いつの間にか根付く意志の強さも秘める。

この木槿に蝉時雨。
花の時期が短いもの、
成虫になって命が短いもの、
彼らが「生きる」ということのメッセージ懸命に伝えようとしているように思える。


木槿の花言葉:信念

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2008年7月11日 (金)

魂の窓

魂の窓
魂の窓
蒸し暑い部屋。
窓を開けて涼をとる。
疲れた身体が甘味を欲しがる。
冷凍庫にあったものを思い出す。
バニラアイスクリーム。
カクテルグラスに移しシェリー酒を少し。
干しブドウの香りが一気に広がる。
ペドロ・ヒメネスは15年熟成のシェリー酒。
アルコール度数が15%と低い。
バニラアイスクリームに少しかけて食べるのは定番のデザート。
大人のアイスクリームってとこだ。
ペドロ・ヒメネスの故郷はスペイン。
食べる間は少しスペイン気分を味わう。
「ビセンテ・アミーゴ」の「魂の窓」。
情熱かつ切ないギターが響く。
魂を揺さぶるもの・・・それは
音楽であったり、
絵画であったり、
言葉であったり、
香りであったり、
味であったり・・・
伝え切れない想いを様々な形で表現する。
グラスの中の酒にも、作り手の言葉が刻まれている。
そう思えば、受け取る側の心も、
枯れてしまってはいけないのかも知れない。

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2008年7月 2日 (水)

蚊取り線香の香り

蚊取り線香の香り
七月、文月、夕涼み。
子供の頃、縁側に腰掛け、団扇で蚊を払いながら涼んだ。
除虫菊で作った蚊取り線香をつける。
この香りもまた、夏の香りの一つと記憶している。
ひとしきり涼んだ後、蚊帳の中に潜り込む。

蚊帳を張るのにもノウハウが要る。
まず部屋の広さに蚊帳を広げる。
中に蚊が入らない様に部屋の6箇所にあるフックに引っ掛けていく。
少しずつ基地が出来上がっていく。
そんな風に感じられた。
早く中に入りたくてウズウズしている。
「入って良いよ」
GOサインが出た!
でも荒っぽくは入れない。
両手で蚊帳の裾をたくし上げ、蚊帳と身体との間に隙間ないようにして、
そして、素早く入る。
蚊帳の中は子供にとっては、ちょっとした異空間に感じられた。
線香の香りが風に乗って漂う。

蚊取り線香が渦巻き状に灰を落とす頃には、静かな眠りが訪れていた。

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