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2008年6月

2008年6月30日 (月)

和菓子「水無月」

和菓子「水無月」
芒種、五月雨、五月闇。走り梅雨に虎が雨・・・

歳時記をめくると六月の季語が並ぶ。
六月の別名、水無月。
今日30日は水無月という和菓子を食べる日。

京都では1年のちょうど折り返しにあたるこの日に、この半年の罪や穢れを祓い、残り半年の無病息災を祈願する神事「夏越祓(なごしのはらえ)」が行われる。
この神事に用いられるのが、和菓子の「水無月」。
水無月は白の外郎(ういろう)生地に小豆をのせ、三角形に包丁された菓子。

四季折々、古人は季節を楽しみ、さらには水無月の上部にある小豆は悪魔払い、三角の形は暑気を払う氷などを表し健康を祈った。
なんとお洒落なことか。

万葉の時代の「和歌」などには「表の意味と」「裏の意味」を込めたものが多い。
言葉数少ない日本人の、日本人独特の「察する」という能力の文化である。

様々な状況の中での場や季節に合わせた掛け軸の絵や着物、生け花・・・全てにおいて意味を設け風流を楽しみ、信仰した。

また、江戸小紋と呼ばれる着物の文様などは、外食時には「大根の柄」と、その場に合わせるのが「粋」とされた。

今ではその習わしは薄れつつある。
「日本らしさ」などと大袈裟なものではないが、二重三重にも意味を込められた日本の暦や習わしに、ほんの少しでも触れて感じるのもお洒落ではないだろうか?

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2008年6月24日 (火)

心が折れた時には

心が折れた時には
嫌な事が重なったら、心が折れてしまいそうになる。
折れてしまうだけならまだ軽傷。
時には心に突き刺さって錆びついて重傷になる。

足元に転がる拾い上げた釘はまさにそれ。
折れ曲がって錆びついて。
普通ならスクラップ行きである。

若い頃、心が渇くと、馴染みの店で、金も無いのに浴びるほど飲んだ。
今は、あの頃よりかは、ポケットに詰め込んだ金は増えた。
けれど、腹を空かせた魂のやり場が見付からない。
そんな時はその店に行く。

久しぶりにも関わらず、まるで毎日会っているかの様な、温かな空気で包み込む。
マスターが差し出す酒は「ラスティ・ネイル」(錆びた釘)

スコッチウィスキー 45mlドランブイ 15ml

「ドランブイ」とはゲール語で“満足の酒”という意味。
折れた釘は伸ばせば良い。
錆びたなら磨けばまた輝る。
単にそれだけのこと。
それを、繰り返すだけのこと。

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2008年6月18日 (水)

ホタルブクロのぬくもり

ホタルブクロのぬくもり
ホタルブクロのぬくもり
「つかまえた!」
子供の頃、葉にとまる蛍を、そ〜っとそ〜っと、息を殺し捕まえた。
サンダル履きのまま、ふわふわ舞う蛍を夢中で追いかけた。
追いかけたい気持ちと、もどかしい足元。
何度も転びそうになりながら追いかけた。
そして・・・

指の隙間から覗き見る。
蛍は逃げようとはせず、ポ〜っと光った。
その瞬間、心臓がドキドキして、凄く嬉しくなったのを覚えている。

そのままゆっくりと掌を広げると、再びふわふわと宙に舞い上がる。
高く高く。
見上げる先は大三角が、夜空の主役を演じる始めていた。

振り返ってみると花の中で、温かな灯りの一つ二つ。
優しい灯り。
幼虫の頃はカワニナを貪る獰猛な蛍。
成虫になれば水だけで10日あまりを過ごし、命を燃やす。
そのあまりにも懸命で、はかない命の輝きを包み込む、ホタルブクロの優しさがそこにあった。

花言葉:好意

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2008年6月17日 (火)

修道院の「秘薬」

修道院の「秘薬」
今年の梅雨は空(から)梅雨?
まだ小さな稲が空に向かって雨乞をするかの様に手を広げる。

昼間の暑さが体力を奪う。寝る前にほんの少しの栄養補給。
と言ってもサプリメントではなくアルコール。
ヨーロッパの僧院で作られたリキュール、モンク・リキュールの代表作であるシャルトリューズ(フランス)。

シャルトリューズ 30ml
レモン 15ml
ビール 適量

このリキュールは“秘薬”ともいわれシャルトリューズ修道院で作られている。
味を決定する香草・ハーブの調合は、選ばれた3人の修道士によって行われ、その調合のレシピについてはその3人以外は誰も知ることのできない門外不出の秘密らしい。

1970年以降は民間で作られる様になったみたいだが、今なお製造方法は非公開のままの神秘的かつ謎めいたリキュールである。
130種類もの薬草が入っているため、旅人の元気付けのために用いられたであろう。

これでぐっすりと眠れること間違いなし!
アルコール度数が高いため飲み過ぎはNG!

ちなみに最近、このシャルトリューズ(ヴェール)をブランデー代わりにフランベに使うと香がよいので、料理にも用いられる。

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2008年6月 8日 (日)

松風庵風カフェ

松風庵風カフェ
松風庵風カフェ
雨上がり。
ツツジに作られたタナグモの巣についた、ビーズの様な雨粒が光る。
それを見ながら珈琲を喫す。
豆を挽きドリップ。
久しぶりに松風庵風にする。
祖父の作った茶碗に注ぎ、Milkを少し。砂糖は無し。
茶せんで点てると、きめ細かい泡と、香がさらに広がる。
作法は今の所我流。

茶碗に顔を近付けると、碗に溜まった香がさらに広がる。
柔らかな泡の感覚と味わいが、モカの苦味をまろやかにする。

木々を抜けて来た涼やかな風が、レースと遊ぶ。

夕方から雑踏に向かうまでの小休止。

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花言葉は移り気

いくつかの水溜まりを残して、足早に過ぎる雨。
時折吹く南風は嵐の装い。
紫陽花の葉についたビーズの様な雨粒に、淡い月が虹を映す。

大切な愛には永遠という言葉では誓えない。
雲が遮るまでのほんの一瞬を永遠に変える。

遠い遠い昔からの、気の遠くなるような命の連鎖も、今となっては、万華鏡の一コマ。
移り気な紫陽花が仕組んだ幽玄な万華鏡の様な世界。

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